代名詞itの様々な用法
itはもちろん「それ」ですが、前に出てきた名詞を指すノーマルな用法の他に、特別な用法がいくつもあります。
「様々」とか言いながら、ここでは2つしか取り上げません(笑)
ある程度の汎用性があって、大学入試レベルで必ず知っておきたい用法は、今回取り上げる2つだけだからです。
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もくじ
◆ 形式主語、形式目的語のit
◆ 強調構文のit
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形式主語、形式目的語のit
主語や目的語が不定詞を含み、長くなってしまう場合などに、形式的に主語や目的語の位置にitを置き、あとから不定詞やthat
節を続ける場合があります。
この場合のitを形式主語・形式目的語といいます。
大学入試レベル以上では、文法でも長文でもよく出てくるので、構文として慣れておく必要があります。
例:I found it difficult to do so. (そうするのは私には難しい)
→「それは難しいとわかった」と言ってから、何が難しいかを、後から不定詞を使って"to do so"と説明している。
=It was difficult for me to do so.
→「それは難しかった」と言ってから、何が難しいかを、後から不定詞を使って"to do so"と説明している。
They say that he is a great statesman. (彼は偉大な政治家だと言われる)
→彼ら(一般の人)はthat以下のことを言っている。
=It is said that he is a great statesman.
→「それは言われている」と言ってから、言われている内容をthat節で説明している。
=He is said to be a great statesman.
→「彼は言われている」と言ってから、どう言われているかを不定詞で説明している。
強調構文のit
形式主語、形式目的語の他にも、itは「それ」と訳さないのが適切な場合があります。
中学でも習った、天気、時刻などの他に代表的なのは、強調構文です。
「It is ... that SV」の形で、強調したい語句を...のところに置きます。
例:
I stayed in the US last year. (昨年アメリカにいました)
→It was in the US that I stayed last year. "in the US"を強調して「去年いたのはアメリカです」の意味。
→It was last year that I stayed in the US. "last year"を強調して「アメリカにいたのは去年です」の意味。
英語では強調したい語句は先に言い、日本語では強調したい語句は最後に言うのが基本です。
まとめ
・形式主語・形式目的語の文では、itの内容を後から不定詞やthat節で言う
・強調構文は「It is ... that SV」の形になり、「SがVするのは...です」の意味
・どちらも、先にitを言い、その内容を後から言う。という形になる
いかがでしょうか?「なるほど!確かにその通り!」と納得できましたか?
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