"have been to〜"と"have gone to〜"

「行ったことがある」に関する表現です。
慣れない人は誤解することが多いですね。
現代英語では、伝統的な用法とは違った使われ方をすることがありますが、まずは基本的な法則とイメージを理解することが大切です。

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もくじ

◆ 「〜へ行ったことがある」の表現

◆ 「今までに」の表現

◆ be動詞で「行ったことがある」になるのはどうして?


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「〜へ行ったことがある」の表現

現在形で「行く」と言うときは、当然「go」を使うわけですが、「行ったことがある」という内容を表現したい場合には、「have been to 〜」で表現します。

ちなみに、「have gone to 〜」は、今現在、主語の人がいない場合に使うのが基本です。 つまり、「〜へ行ってしまいました(ここにはいません)」という意味になります。


a. My brother has been to Singapore.
「私の兄はシンガポールに行ったことがあります。」

b. My brother has gone to Singapore.
「私の兄はシンガポールに行ってしまいました。」

aの場合は、主語の「私の兄」の経験を表しています。

bの場合は、主語の「私の兄」は、今「ここ」にいないことを暗示します。


・・・ってことで、

「行ったことがある」は「have been to」
「行ってしまった」は「have gone to」

みたいなかんじになります。


「今までに」の表現

「今までに・・・」という経験の内容を表したい場合は、everを使うことが多いです。
everは、普通はhaveと過去分詞形の間に入り、「have ever done」の形になります。

疑問文・否定文のページの例でも取り上げたように、「ever」の否定形は「never」です。
現在完了形で「never」を使った場合は「一度も〜ない」のような意味になります。



c. My brother has ever been to Singapore.
「私の兄は今までにシンガポールに行ったことがあります。」

d. I have never been to Singapore.
「私は今までに一度もシンガポールに行ったことがありません。」

cの文はaの文の「have」と動詞の過去分詞形の間に「ever」を入れただけです。
こうすることで、いわゆる「経験」の意味で現在完了を使っていることが、よりはっきりします。

dの文は「今までに行ったことがある」という内容を否定し、「一度もない」という意味になりました。


be動詞で「行ったことがある」になるのはどうして?

be動詞は基本的に、主語で表現される人や物が存在していることを表現します。

「have been to」の「been」はbe動詞の過去分詞形なので、主語の存在を表す動詞を現在完了形で表しています。
「存在している」を「過去から現在まで」のイメージで表現してみると・・・

「存在し続けている」「存在したことがある」「存在してしまった」

などの日本語の表現が考えられます。

そして、「to」は方向や行き先を表す前置詞。

「存在している」の現在完了形のイメージと「to」のイメージを合わせてみてください。

すると・・・

「〜にいたことがある」「〜へ行ったことがある」

このような意味になりそうな気がしませんか?


まとめ

・現在完了形は"have+過去分詞形"
・"have been to"は「行ったことがある」
・"have gone to"は「行ってしまった」
・「今までに」はeverで、「一度もない」はnever


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