教材を読むときは、一気に読み、何度も読み、わからないところをなくしていく

「理論」と「演習」にかける時間を決めれば、まずは理論の理解からはじめます。ただ、理論の勉強は、教材の1ページ目からじっくり勉強して理解しようとしてはいけません。

とにかく教材を全ページ、読むことに力を注ぎましょう。
もちろん、何の知識もない状態で、いきなり教材を読むわけですから、わからないところもあると思います。でも、わからないところがあれば読み飛ばして下さい。とにかく教材を全ページ読みましょう。
そして、全ページを読むことができれば、次は、再び、最初のページから教材を読み進めていきます。
ただ、このとき注意すべき点があります。前回、教材を読んでいるので、少しは理解したところがあると思いますが、そこには×をつけるか、ページを破るかして下さい。 このように「教材の全ページを読む、わかるところがあれば、×をつけるか、ページを破る」を繰り返していきます。
すると、何回も教材を全ページ読んでいるうちに、×がついているか、やぶれているページが増加していきます。
理論に理解する時間が許す限り、これを繰り返していきましょう。
具体的な流れを見てみましょう。
なお、教材の全ページ読むことを「まわす」と言います。1回全ページを読んだことを「1回まわした」のように言います。

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200ページの教材を読むときのモデルケース

200ページの教材で理論を理解する場合のモデルケースです。
なお、理論にかける時間が許す限り、以下を続けていきます。

1日目:1ページ〜200ページをざっと読む。極論すると、ページをめくって「見る」だけ。
2日目:1ページ〜200ページをざっと読む。不要なところ、完全に理解したところに×をつけて、もう、読まないか、ページを、ちぎって捨てる。
3日目:1ページ〜200ページをざっと読む。×がついていないページのうち、理解できるところを理解する。理解できたら×をつけるか、ちぎって捨てる。

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教材を「まわす」と、全体像がわかり、記憶もモチベーションも高めることができる!

なぜ、私は、「まわす」勉強法にしているのでしょうか。
それには、3つの理由があります。

■理由1:全体像をつかんで、楽しく勉強できる!

なぜ、私は教材を「まわす」のかというと、全体感を把握しながら、楽しく、わからない点をつぶしていくことができるためです。
もっと具体的に理由を書くと、教材の1ページ目からじっくり学習すると、全体像が見えず、途中で勉強したことを忘れてしまったり、教材を読み進めている途中で、先が見えなくなって、嫌になって勉強に挫折してしまったりしますが、教材を「まわす」と、常に全体像がわかって、挫折しにくくなるのです。また、「わからなかったところ」が、「わかる」ようになると楽しいものですが、教材をまわすと、何度もこの体験ができるので、楽しく学習できます。

■理由2:参考書は一気に読むから、記憶できる!

偏差値が90にも達すると、私のことを、たとえば「一度、記憶したことは絶対に忘れない」などのような何か特別な才能があると思う人もいるようですが、それは誤解です。私も一度、覚えたことは忘れます。
参考書を1ページ目から、だらだら勉強していると、一度覚えたことも忘れてしまいます。たとえば、10ページまで読んで覚えても、15ページくらいまで読み進めると、1ページ目の内容は忘れてしまいます。
そこで、私は、わからないところがあっても、読み飛ばして、一気に最後まで、参考書を読んで、先に全体像を覚えてしまいます。あとで、抜けた部分を足していくと記憶は残りやすいのです。
必ずしも、勉強ができる人は記憶力がいいというわけではなく、このような工夫をしているから、試験で高得点をとれるのです。

■理由3:一気に参考書を読むとモチベーションも維持できる!

参考書を1ページ目から読み進めていくことを想像してみてください。
読み進めて行くうちに覚えたことを忘れて、また覚え直しての繰り返しで、ゴールが見えず、途中で嫌になるのではないでしょうか。
一方、わからないところは読み飛ばして、ザッと勉強していくことを想像してみてください。

1回目のときは、本当になんとなくですが、全体像が見えます。
2回目のときは、1回目にわかった全体像より、ハッキリした全体像が見えます。
3回目のときは、全体像はほぼ見えてきて、ほとんどわからなかった内容も、段々とわかってきます。

このように、何度も同じ参考書を、ザッと、読んでいるうちに、より全体像が見える、つまりゴールが見えるので、モチベーションが維持できます。
また、勉強の中には、全体像がみえないと理解しにくいこともありますが、このような読み方をすることで、先に全体像をつかむことができるので、わからなくて途中で詰まることなく、すんなり理解できて、モチベーションが高まります。

「まわす」は、本の読み方にも通じる

私の勉強法は「フォトリーディング」にも通じます。
たとえば、200ページの本を読む場合を考えてみましょう。
一般的には、次のページにあるような読み方をすると思います。
しかし、次のページにあるような読み方をすると、読むスピードは遅くなりますし、たとえば、20日目には、1日目のことはすっかり忘れてしまって理解が進まないというデメリットがあります。

<悪い例>
1日目:1ページ、2ページ・・・・・10ページ。
2日目:11ページ、12ページ・・・・20ページ。
3日目:21ページ、22ページ・・・・30ページ。
・・・
20日目:191ページ、192ページ・・・・200ページ。

そこで、以下の読み方をお勧めします。
以下の読み方は、私の勉強法と同じで、何度もまわして、全体像をつかむようにする読み方です。
以下の読み方をすれば、本を読むスピードが上がるだけではなく、理解も進みます。

<フォトリーディング>
1日目:1〜200ページをざっと読む。極論すると、ページをめくって「見る」だけ。
2日目:1〜200ページをざっと読む。興味のあるところに印をつける。
3日目:1〜200ページをざっと読む。印をつけたところを中心に、その周りを「見る」ことにより、全体理解に近づく。新たに興味があるところが出来れば、印をつける。
・・・
20日目:毎日、全体を見るようにすれば、20日目には、かなり全体感をもった理解が得られているはずです。

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